シュール?不条理?不可解?でも心に染み入る短編が集まっている。
川上弘美の世界は、カフカの虫になっちゃう話とか、ダリの絵とか、に通じるものがあると思う。でもカフカやダリと違うのは、よく知っている世界から異世界に接続するということと、理性とか抑圧とか夢とかそういう男性的な分析を拒否するかのような、優しくて柔らかい世界観だということ。
なかでも「離さない」という短編はたぶん依存をめぐる独特な物語でちょっとゾッとする感じとほんわかする感じのバランスが絶妙で印象的であった。
あとはクマさんのキャラが最高でした。